現在、教室の企画でデジタル絵本を作っています。
「絵」と「音楽」と「脚本(ナレーション)」をあわせた動画になる予定ですが、この制作を当教室の講師陣を中心に行います。
いつくかの挿絵といっしょに、ストーリーの背景などについて紹介させて頂きます。
音が世界を作っている、がテーマ
私たちのいる世界にはたくさんの音があります。
風の吹くとき、石が転がるとき、人が笑うとき、どんなに小さくても音が鳴っています。
この世界では、音=何かが存在する証明方法のひとつ、になっていますが、ぼくはこれを「世界のルールのひとつ」だと思っています。
こんな当たりまえの事に対して、わざわざ大げさな名前を付けるのには意味があります。
それは、当たり前のことはすぐ忘れてしまう、という事実があるからです。

絵本の主人公が体験する不思議な世界は、ぼくが小さいときに見た夢が原体験です。
その夢は、どこからともなく音が聞こえてきた瞬間にどんどん世界が広がって、とっても美しい風景になる、といった感じです。
この夢は昔は何度も見ましたが、大人になってからはすっかり見れなくなりました。
この原体験を忘れないために「世界のルール」という、わざとらしい名前をつけて、今までしっかりと記憶にとどめてきました。
さて、この夢をベースに物語を作っていくのですが、いくつか問題があります。
ファンタジーだけど嘘じゃない
ひとつめの問題は「大人の事情を入れ過ぎる問題」です。
夢見た頃のぼくは、世の中のことなんて何も知らなかったのですが、今は世の中の『本当のルール』をいくつか知ってしまいました。
自然発生していた音を都合よく切り取って音楽を生み出したことや、権利が萌芽した歴史、宗教利用、支配的意図で音楽が(いまも)利用されていて、少なからずぼくも利用している側の人間です。
そこで、”はじめは神様のものだった(自然の)美しい音を、人間が奪って(支配的な意図の)音楽にした話”にしたら面白いかもしれない。と思いました。
オチは「音を奪った人たちが、神様の手によって風や雨などに変えらてしまう」で「栄華と破滅の無限ループに入る」というストーリー。
面白そう!と思う反面。
「いや、それは大人の世界の話やん」でボツに。

やっぱり出来るだけ原体験をそのままストーリーにしたいと考えたので、シンプルに「音が聞こえるにつれ、世界が色づく」でいくことにしました。
オチは”世界の美しさが最も色づく瞬間は、お母さんの声(音)を聞いたとき”です。
ふたつめの問題は「シンプルに絵が描けない」問題です。(笑)
夢の記憶は絵が限りなくボンヤリしていますから、バッチリ100点の絵が描けないなぁ、、と感じました。
上に掲載したいくつかの挿絵は、完成させるまでに何枚もボツにしていて、かなりの時間を必要にしています。
そもそも脳内イメージ通りの絵を描ける技術なんて無いので、トライ&エラーを重ねつつ、何度か諦めかけました。
「あ、この感じかも!」にたどり着くまでに、たぶん30枚くらい描いています。
絵の得意な人にお願いするという方法もあったのですが、どんなに絵の天才でもぼくの幼少期の脳内を覗くことは不可能で、どうしても嘘の描写になります。
「上手なだけの嘘」を入れるのは、この作品には合わないと思って除外しました。
制作の模様をインスタで
ほとんど毎日少しずつ制作を進めているのですが、この過程を見てもらおうと思ってインスタのストーリーに上げています。
よかったら見て下さい、そして応援いただければとても嬉しいです!

届けたい人がいる!
最後になりますが【そもそも何で絵本作ってんの?】に関して、これはシンプルに『託児所のある音楽教室を知ってもらいたい』に尽きます。
子育て世代のママ・パパに届けたい!!そんな熱い思いが背景にあります。
上の通り記事になっているように、当教室は全国でもほとんど存在しない託児所のある音楽教室になっているのですが、希少すぎてまだまだ認知がついて行っていません…。
絵本企画であれば、子育てママさんに届くかもしれない!!と思って、真剣に舵取りしています。
が、うまく成果を出せなかったら、当然にこの企画は打ち切りです。
「ちょっとくらい応援してやるか」という人がいれば、知り合いの子育て世代の方へURLを送って頂ければ幸いです!!
ちなみに企画がうまくいったときに限って、第二作目へと継続していきたいと思っていますが、どうせなら形を変化させて制作チーム(音楽の演奏など)に生徒さんにも入ってもらいたいと考えています。
制作の参加に興味のある方、遠方や海外からでも大歓迎ですので、インスタのDMへお問合せ下さいませ。
さぁ、もっともっと頑張って描いていきます!!

