【本当に音変わる?】ステンレスフレットの真相

投稿者: | 2024年8月31日

ステンレスのフレット

ステンレスフレットはギターやベースに使用されるフレットの一種で、ステンレススチール(不錆鋼)から作られています。

一般的なフレット素材にはニッケルシルバーが多く使われていますが、ステンレスフレットは圧倒的に耐久性が高いのが魅力で、近年では人気が高まってきています。

「触ったことないからわからない!!」という方のために、今回は概要とサウンドレビューを含めてご紹介できればと思います。

ニッケルフレットとの違い

まず、よくあるニッケルとステンレスの違いからザクっとおさえてみましょう。

耐久性

ステンレスフレットの最大の特徴は、その耐久性です。
ニッケルシルバーと比較してステンレスフレットは約2~3倍の耐久性があるとされていて、例えばニッケルフレットが約10年で摩耗するとすると、ステンレスフレットは30年近くもつこともあります。
また、フレットによくあるサビも出ません。

「じゃあメンテナンス不要じゃん!」と思った方もいるかもですが、楽器の大半は木材となっており、特に指板のメンテををおこたるとヒビ割れたりカビたり腐敗したりしますし、電装系統もホコリでダメになったりもします。
耐久性が高いのはステンレス部分だけなので、サボらずに手入れすることが大切ですっ!

価格

材料自体のコストが高いことに加えて加工も難しく、取り付けや整形にかかる時間が増えるのが要因となって、やっぱりステンレスフレットの価格はニッケルと比較して高め
直感的には20%~くらいは高くなる感じです。

音の違い

一般的には高音域が強くなるとされるステンレスフレットですが、これは主観に大きく左右されるので各自で判断してもらったらいいかなぁと思います。
なお「フレット以外は全く同じスペックの2機種」で調べたかったんですが、そんなものは中々存在しないので、BJB-1はハードウッド、WJB-1DXはポプラのボディ材です。
音響特性は遠くないはずなので、広い心で許してください。。

ステンレスフレットのメリット

次は、実際にどんなメリットがあるのかを見ていきたいと思います。

高い耐久性

頻繁に使用するメイン楽器であればあるほど、フレットはすり減っていきます。
一般的なニッケルフレットの場合、早ければ5年くらいで演奏に影響の出るくらい摩耗することがありますが、ステンレスフレットは非常に硬いために摩耗しにくく、サビないので長期間にわたってフレット交換が不要です。

滑らかな演奏感

ステンレス素材はニッケルよりも表面が滑らかなので、スライドやチョーキングなどがしやすいです。
快適な演奏感により、上達速度にも良い影響が出ることが期待できます。

音質の安定性

耐久性の部分に関係しますが、ステンレスフレットは摩耗しにくいため、長期間にわたりフレットの形状が保たれて音質も劣化しにくくなります
これにより長年使用しても安定したサウンドをキープし続けることができます。

ステンレスフレットのデメリット

良いところづくめのステンレスですが、どんなスペックでも100点満点は無いだろ!と思ったので、頑張ってデメリットっぽいことを見つけてみました。

高額になるリフレット

ステンレスに興味を持った人で、すでに楽器を持っている場合は「フレットを打ち換える(リフレット)」という選択肢がありますが、これは上記で出てきた理由から高額になる可能性が高いです。
工房さんにもよると思いますが、5万円以上はするかな…?という印象です。

演奏性の変化

硬質なフレット素材ということは、弦のスライド時とかに「思ったより滑る」みたいな印象を持つ可能性があります。
これについても、お持ちの楽器をリフレットするリスクに関連するかもしれません。

音質への影響

これもすでに出していることですが、音への影響を考えるとリフレットへ慎重になる必要があるかもです。
ただし音の変化というのは感じ方がそれぞれ違うので、一概に「音は絶対変わるよ!ゼッタイ!」とは言いにくいよな!と思っています。

✓Check

フレットがすり減ってきた状態で音を出すと「ビビり」という症状が出始めることがあります。このビビりは、押弦してるフレットとは別の場所に弦が当たってしまう現象なんですが、これを放置してると他のフレットも摩耗してくるので、結果的に楽器の寿命を縮める要因になります。

元々ステンレスの楽器を選ぶ

あくまで僕の意見ですが、リフレットでニッケル➡ステンレスにするよりも、元々ステンレスフレットの楽器を買うというのがリスクの少ない選択だと思います。

とはいえ、これまで見てきた通りステンレスはどうやら高い。。
ということで、比較的安価で手に入るステンレスフレットの楽器をピックしました。

WJB-1DX RSM(Bacchus)
演奏動画内でも登場していますが、バッカスからステンレス仕様のベースがリリースされました。
販売店によって価格はまちまちですが、4万円を下回るところもあるので一度チェックしてみてください。

今回はフレット素材に焦点をあててみてきました。
少しでもみなさんにとって有益な情報があればうれしいです。

それではまた!!

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